2010/06/14

6月25日金曜日名古屋市芸術創造センター19:00開演「鼓撃巡礼」いよいよ間近!

13日日曜日、小雨のぱらつき始めた大須観音境内にて奉納太鼓を演奏してきました。
Art Lee、加藤拓三君も駈けつけてくれ、TOKARAの市瀬ゆかりさん、御花泉の愛蓮和美さんも参加。担ぎ桶胴太鼓の三つ巴「心の祭り」と大太鼓合奏「鼓撃巡礼」。50人くらいの人たちが熱心な拍手を送ってくれました。

 6月は、名古屋に著名な太鼓団体が目白押しで、観客の皆さんもどこに行こうか選択の眼も厳しいとか。
それでも確実にチケットは少しずつ売れています。
今日今、こうしている間にも、チケットを温めて、25日を指折り数えて待っていてくれている人がいる・・・役者冥利につきる幸せではないでしょうか。

 勢いのいい時は誰もが騒いでくれますが、勢いが徐々になくなってきますと、もう以前のように単純に騒いでくれはしません。そんななかでも、自らの意思でチケットを購入してくれている人たち。
義理でもなく、偶然でもなく、心待ちにしてその日を生きる張りに結び付けてくれている人たち。

もう、約8年ほど前でしたか、ある教育長さんが、事故で車いすの生活になられ、僕の太鼓演奏を心待ちにしながら町の文化事業に位置付けて呼んでくれました。
その方が、中学校の校長先生をお勤めしていた時からのお付き合いで、僕の太鼓をとても愛してくれていたようです。
僕は、11月3日文化の日に演奏で呼ばれていたのですが、それ以前にその方の御様態が悪くなり、「塩原さんの太鼓を聴いて俺は元気をもらうんだ」といつもおっしゃってはがんばられていたそうです。しかしながら、残念なことに、僕が10月にアメリカへ旅立つ直前に帰らぬ人となってしまわれました。
僕の思うところの太鼓の演奏は、見せることも大切ですが、やはり、生きぬく力を共感しあえる演奏でありたいのです。なりふり構わず、果敢に挑戦している姿でありたいのです。
そこでできることなら、その姿が目を覆いたくなるような無様な姿でなく、鍛えられ磨き抜かれてえぐりだされた作品でありたいのです。

 僕は演奏中、いつでも必ず心の中で反芻する言葉があります。かの教育長さんが言われたと聞いているあの言葉・・・
「塩原さんの太鼓を聴いて俺は元気をもらうんだ」
自分の打ち出す響きに一縷の命の可能性を託してくれていた人の言葉です。
うかうかしてはいられません。好き嫌いだけで物事を判断してもいられません。
自分のやりたいことがあるのなら、人さまの作った椅子に腰かけて始めるのではなく、路上にひざまずいて自分の本当にやりたいことを確かめるのです。


鼓撃巡礼・・・・立ちはだかる大きな壁を撃破するために、体当たりの作品です。

2 件のコメント:

  1. daikokuちゃん2010/06/15 10:47:00

    良さんの後ろ姿の写真から、パワーをいただきますね!

    >生きぬく力を共感しあえる演奏
    >なりふり構わず、果敢に挑戦している姿

    そういう良さんだからこそ、出会いが絆に変わり、
    ずっとずっと応援してくださる方がいる・・・。

    そんなふうに思えました。
    ご活躍を心よりお祈りいたします。

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  2. ありがとうございます。毎日が修行、毎日が巡礼。また福岡でお目にかかりましょう。

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